AgileSEA記録 “Empathy In Action”: Creating Safe Spaces with Empathetic Conversations - Shawn Cheng

Agile SEA に参加して、パトロンチケットの特典で録画を見られたので記録していく。

Thank you all speakers and organizers to have such great event!

“Empathy In Action”: Creating Safe Spaces with Empathetic Conversations - Shawn Cheng

1日目キーノートに続くセッションはTribelessCEOのShawn Cheng氏。

仕事とプライベートは別物という世界

15,6 歳の頃ピザ屋でバイトしていた時、17歳の頃カフェでバイトしていた時、18歳の頃企業でインターンをしていた頃、どこでも同じようなことを言われた。「家で何をしているか知らないが(実際はゲームにハマっていた)、仕事にきたら責任を持って集中して仕事をしなさい」と。こうした経験から「仕事と個人の生活というのは区別するものなんだ」と思ってきた。インターンをしていた頃は、家に帰ってからも電話がかかってくるようなこともあった。また、WFHが当たり前になってきた最近では特に、仕事とプライベートの区別をつけづらくもなっている。ある日インターンの子が、仕事の重圧に耐えられずふりかえりの場で急に泣き出してしまったことがあった。10代の頃のような世界観では「グズグズ言ってないで、仕事しなよ。大丈夫すぐなれるよ。」というかもしれない。でも、それって本当に理想の職場環境なんだろうか?

理想の職場

パーフェクトなチームや理想の職場環境を作る、方程式のような決まりきったやり方というのはない。それは、そこにいる人々はみんな異なる人格を持った一人の人間だから。 皆さんはどんな職場が理想だと思いますか?お互いを尊敬したり、そこにいることに意味をみいだせる環境がいいんですよね? 優秀な人を次から次に集めてビジネスのニーズを中心として組織を形成する時代から、幸せに働ける環境を作って、そこにいる人々のニーズ(どう感じるか、どんなことに傷つくか、どうやってチームに貢献するか)を中心とする世界観へ移行してきているんじゃないでしょうか? そこで重要になってくるのが共感(Empathy)です。

共感(Empathy)を生むために

共感のキーになるのはメンバー相互の人間性の理解。その理解のためには会話が重要で、話をするための雰囲気作りと、どんな返答をして会話していくかが特に重要になってくる。 EmpathBoxのカードを例に返答の仕方を紹介する。括弧内はカードのマーク。 まずは「思いやりを見せる(❤️)」こと。「〜してくれてありがとう。」「正直に話してくれてありがとう」など。 次に「質問によって背景を理解する(?)」こと。質問なら何でもいいというわけではなく、「何故そう感じたのか」「どう判断してそういう感情を抱くにいたったのか」という質問を通じて、感情の生まれた背景を探っていく。 そして「回答を観察する(👁)」こと。どんな返事が返ってくるか、何回も繰り返される言葉がないかなどを観察していく。 観察に基づいて「自分はどう思ったかを伝える(!)」こと。「こうすればいいじゃない」というアドバイスではなく、「〜という言葉からこんなことに気づいたけどどうだろう?」という感じ。 この4つのプロセスで心理的に安全な場を形成できる。この4つがうまくフィットしない時は「ワイルドカード(*)」を使う。どんなものでもいいけど、相手を気にかけていることが伝わるように話すことが重要。

さいごに

パフォーマンスだけでなく、そこにいる人々の人間性に目を向けるのが大切。10代の頃に味わったような悪循環を、次世代の人に味合わせないためにも、人を中心とした世界観がこれから大切になってくるのではなかろうか。