PyCon JP 2022 参加報告ブログまとめ
ベスト・キッド一気見した
夏風邪の微熱にうなされながらベスト・キッド(The Karate Kid - 4部作とジャキー・チェンのやつ)を一気見した。
スクラムマスターは必修の作品と言っても良いなと思えた印象に残ったシーンをつらつらと。(ネタバレを含んでる気がしないでもないので、みてない人はみてから読んだほうがいいかも)
The Karate Kid(2010)
センセイ(ジャッキー・チェン)とシャオ・ドレが龍の泉に行くシーン。 道中、コブラと対峙している女性に目を奪われるシャオ・ドレ。龍の泉に着いて「蛇の動きを女性が真似ていた」というシャオ・ドレに対し、センセイは「観察が足りない。蛇が女性を真似ていたんだ。」と伝える。 そんなシャオ・ドレにセンセイは、「泉に何が映っている?」と訊く。「僕がうつっている。」とシャオ・ドレ。センセイは指で水面を撫で、「今度はどうだ?」と訊く。「波でゆがんだ」とシャオ・ドレ。 センセイは「そう。さっきの女性は静かな水面だ。静かで波を立てない。(頭を指して)ここも。(心臓を指して)ここも。ヘビは彼女の動きを自分の動きと思う。」と。「何もしないのにヘビを操れるの?」とシャオ・ドレ。 そんな彼にセンセイは「何もしないのと静かな状態とは違う。」という。
スクラムマスター は「何もしない」ことが最近言われるようになったけど、「何もしないのと静かな状態とは違う。」というのは重要なポイントだと思う。 スクラムマスター はチームの鏡であり、ただ静かにそこにいて、チーム自身の姿を水面のように映し出し、チームが自分自身で気づくことを促すというのが、「何もしない」ことの本質ではなかろうかと思った。
The Karate Kid(1984)
「Wax on, Wax off」でおなじみのやつ。 スクールカースト上位のいじめっ子集団と空手大会で対決することになったダニエル。アパートの管理人の日系人、宮城さんに空手を教えてもらうことになる。「わしは空手を教える。君は習う。わしの言葉に従う。質問はなしだ。約束だぞ。」と宮城。そして、最初の稽古が始まる。「車を洗え。それからワックスだ。右手でワックスをかけ、左手で拭き取る。質問はなしだ。鼻から息を吸って口から出す。」 そしてワックスがけの次は床のやすりがけ、塀のペンキ塗り、家の壁のペンキ塗りと続く。4日目に「何も空手を教えてくれてないじゃないか!」とぶちぎれるダニエルに宮城は「山ほど学んでおる。表ではわからん」という。帰ろうとするダニエルに宮城は「立ったまま床を磨け」という。ここで雑用を通じて基本的な動きを体に染み込ませていたことに気づくダニエル。
スクラムマスター はワークショップを多くする機会がある。「仕事を中断してまでなんでこんなワークショップをしないといけないんですか」なんて反発されることもある。 多くのスクラムマスター は宮城のセンセイ側に立っているのだ。ワークショップから学んでもらいたいことがある。それが一見遊びにみえるようなことでも、そこから学び取ってもらいたいことがある。 CSMの研修なんかでも、たくさんゲームをする。「高い金払って研修に来てまでなんでこんなことを?」と思う人もいる。でもそこには多くの学びがある。Copeの研修でやったゲームはいまだに思い出すと、当時気付いていなかった学びがあったことに気づく。(ボールを手渡す時間を競ったり、人との間隔を言葉を発さずに一定に保つゲームなんかをやった)
The Karate Kid, PartⅡ(1986)
宮城の過去が明かされるサイドストーリー。 沖縄の宮城の実家にある道場で「空手無先手」「先正其心」の軸が出てくる。 「空手に先手なし」「まず其の心を学ぶべし」 悪役のボス佐藤と戦えとけしかけるダニエルに、戦ってはいけないと頑なに固辞する宮城。空手は戦いの道具ではない。守るものであると。
スクラムはフレームワークであり、何を目指しているのか、何を得ようとしているのか、我々は何かと戦っているのか、何かを守ろうとしているのか。 アジャイルを目指しているんじゃなかったけみたいな話にぶつかった時にいいかもしれない。
The Karate Kid, Part3(1989)
沖縄から帰ってきた2人。第1作でぶちのめしたコブラ会のセンセイが復讐しようとしてくる。 2連覇を目指してトーナメントに出場しようとはやるダニエルは勝つために色々と技を教えて欲しいと頼むが、宮城は「カラテを身や名誉を守るために使うならそれは意味がある。プラスチックのトロフィーを守るために使ってもなんの意味もない」と一蹴する。それでもいろいろあってトーナメントに出場することになり、勝つための技を教えて欲しいとダニエルは頼み込むが、宮城は教えない。そんな宮城を見限ってダニエルはコブラ会の罠にハマって敵道場の門を叩いてしまう。
スクラムマスター は「こんなことしても意味ないじゃん」とチームから拒絶されることがある。本作は宮城のセンセイとしてのあり方に注目したい。弟子から拒絶されても、本当に大切なことを教えるために寄り添い続ける。スクラムマスター としてもこうありたい。 「旅は行き先を知って行くもんだ。知らない時は家にいろ。」 (折られて海水に使った盆栽が復活したのを前に)「根っこが強かったのだ。君と同じだ。心がしっかりしていれば何も心配はない。」
The Next Karate Kid(1994)
2次大戦の戦友の孫娘を預かることになった宮城。(宮城は442連隊(日系人で構成されて欧州戦線の激戦地に投入され続けた実在の部隊)で軍曹だったときに名誉勲章を叙勲した設定。) 両親を亡くし、祖母のもとで暮らすジュリーは、悲しみを祖母に対する怒りという形でぶつけていた。 「ほっておいてほしい」と宮城にもその怒りをぶつけるジュリーに宮城は「知識のない望みは、砂漠にある船と同じ。怒っても誰も生き返らない。死は誰にとってもひどいものだが、皆その人生を生きねばならぬ。ご両親は君にカラテを残してくれたじゃないか。カラテはここ(心)。その価値を理解するには君は若すぎたんだ」と。「なにそれ?わかんない。わかるように答えて。」というジュリーに「答えが重要なのは、質問が正しい時だけ」とだけ返す。 宮城の旧友の禅僧に会いに禅寺へ向かう2人。そこで宮城はジュリーにカラテを教えるが「いつ戦うべき?」という質問に「自信を本当に大切にし、他人を敬えるようになればその答えは出る」とこたえる。 ラストシーンで戦いを挑もうとするジュリーを止める宮城はこの言葉を返されて、ハッとする。弟子から学ぶセンセイの姿勢は、チームに教えるだけでなくそこから学ぶスクラムマスター の姿勢とも重なる。
他にもハッとするシーンはたくさんあるので、みたことない人は是非。ネットフリックスに全部あります。
インプロアカデミー の単発ワークショップに行ってきた
スクフェス新潟とはしごして
#インプロアカデミー の単発ワークショップだん!今日は「様々な人がインプロで楽しめる場をつくる」をテーマに。楽しかったし、チャレンジングだったし、学びもあってよかった。2時間が一瞬で過ぎ去った。https://t.co/PIzt3fiyhC
— 内海隆雄 | インプロバイザー (@utsumit) 2022年5月21日
に行ってきた。
今年のRSGTで見てから気になっていたのと
を読んで実際に体験してみたいなと思った。
2時間のタイムボックスでやったワークは
- 自己紹介
- 今日呼ばれたい名前、今の元気度(1−5)・今日来た目的
- 隣の人の名前を順番に呼ぶ→誰でも相手の名前を呼ぶ
- インタビュー:ペアになって「自分が好きなこと・自分が輝くこと・自由質問」して、相手のことを皆さんに紹介
- プレゼントゲーム
- 相手の欲しそうなものをマイムで表現しながらプレゼントする。受け取るかどうかは相手次第。
- フリーシーン
- 2人組で1人は座っていて、もう1人が袖にいる状態からスタート。お題は完全に自由。時々内海さんのサポートでこういう展開にしましょうというアドバイスがある。
- セリフ取り消し
- 2人組でフリーシーンと同じような感じでスタート。お題は内海さんからもらう。ちーんとベルが鳴ったらその直前の台詞が取り消される。演者は新しいセリフを考えてすぐ出さないといけない。
- 50音セリフ
- 2人1組であから順番に50音で始まるセリフを思いつくままに出していく
ワークを通じて https://improacademy.jp/impro/
に書いてあることを大体学んだ。
がんばらない
最初に頑張りすぎて空回りしても面白くならないという話があった。頑張って何とかしようとすると話の流れが止まっちゃうので、思いついたものをぽんと出してみる。相手に預けてみるというのは新鮮な感じだった。
失敗を楽しむ
即興なので基本失敗というか変な感じになる。でも、みている方はそこになんとも言えない面白みがある。完全に即興でストーリーが作られていくので、「次にこの人たちはどうするんだろう」というなんとも言えないワクワク感がある。やってる方も自分で笑っちゃうような展開を口に出しちゃったりする。しかしまたこれが面白い。「失敗したくないなら台本かいてその通りやればいいんですよ。」
安全な場所を作る
失敗しても誰も非難されないし最後は拍手で終わる。セリフ取り消しのところでは、ありきたりな展開で進めようとすると、ちーんと鳴らされて、面白くなりそうなものが出てくるまで何回でも取り消される。ディレクターの腕が絶妙だなぁと思ってみていた。
スポンテイニアス(Spontaneous)
ポッとでてくる言葉は結局、普段どんな世界で、どんなフィルターをかけて生きているかにかなり左右されるなぁということに気づいた。突拍子もないものを考えて面白くしてやろうとか欲を掻き出すと余計出てこなかったりもする。
頭の中の検閲官に気づく
思いついたことがそのまま口に出せない。検閲官がブレーキを踏んでるんですよね。「こんなこと言っちゃっていいのかな?」「これ言って面白くなるかな?」って感じで。
パートナーにいい時間を与える
ほんとこれ。自分が舞台側にいるときは相手のことを本当の意味で「みて」(どの漢字を当てるかはまだわかっていない)いないと次のセリフが浮かんでこない。自分の発するセリフが相手へのプレゼントになるように場を作り上げていくといいものが生まれるというのに改めて気づけたのはよかった。FBも一緒だよね。
正直なフィードバック
ワークの後毎回お互いにFBする時間がある。あのセリフやりづらくなかったですか?とか。FBのやりとりを通じて相手のことをさらによく知れる。FBに学びがある。ふりかえりや1on1もこうでなくっちゃねとおもった。
次回は6月にあるそうで、もう埋まりそうみたい。興味ある人はお早めに。
6月11日(土) の単発ワークショップ、続々と集まってきていますので、お申し込みはお早めにー。 #インプロアカデミーhttps://t.co/PIzt3fAHvK
— 内海隆雄 | インプロバイザー (@utsumit) 2022年5月24日
キース・ジョンストンの本を何冊か積んでいるので、読んで理解を深めてもう一回受けたいな。
Career path of SM and AC @TACO レポート
2/25に開催されたCareer path of SM and AC のレポートです。
プレゼンター
ロシア出身のOrganizer、Yuryさんによるプレゼンテーション
PM→2012にSpotifyのコーチからスクラムとアジャイルに関するトレーニングを受けたのがアジャイルとの最初の出会い 現在はアジャイルコートとして活躍中
What is Career?
マネージャーとして採用面接をした経験から。 どんなキャリアプランなのか面接で聞くと、はっきりないと言うことが多いか、他にどんなオプションがあるか見えていない人が多い
Wikipediaによると「学習、仕事や人生を通じた比喩的な『旅路』で、いろいろなものがあり、様々な意味で使われる」と書いてある。 ここから言えることは、
- キャリアはある地点から別の地点への移動という、発展・進化の意味が含まれている
- 個人に関することである
- 役職に限った話ではなく、スキルの成熟や学習も含まれる
Wikipediaの同じページからProjectManagerは50年以上存在する職種だが、SMやACはここ10年ほどで新しく出てきた専門性
Impromptu Networking
LiberatingStructuresよりImpromptu Networkingをつかってキャリアについて考える。
- 自分のキャリアパスについて考える(2min)
- グループになってお互いのキャリアパスについて紹介(6min)
- 同じグループでお互いのキャリアプランについて共有(6min)
- 全体でグルーピング
- SM/AC特有のスキル
- ファシリテーションなど一般的なスキル
- 役職など会社に関係するもの
- その他
Success
@LIZ ANDMOLLIEによる定義によると、
役職と給与という考え方だけでなく、心身の健康や自分の時間もそこに含まれるべきだろうといわれている。 ここに加えてMastaryと言う考え方を個人的には追加している。 データサイエンスだとConfusion Matrixというものがある。この横軸にコンピテンシー、縦軸に給与や役職名をとってみる どちらも高い状態にプロットされるのは高いコンピテンシーが会社にとって高い利益をもたらすから高い給与や役職をもらっているので、公正に評価されていると言えるだろう。 どちらも低い状態にプロットされるのはキャリアのスタートと言えるかもしれない。 コンピテンシーが低くても給与が高いのはどう言うことだろう? 採用した会社がその内容を理解できてない?マーケットにそう言う人材がいないという需求の影響?資格の数で見ている?業界標準の給与水準の影響?マネージャーなど他の役職と兼務するから?会社が今後の期待も込めて高い給与を払っているのかも?
コンピテンシーが高くて給与が低いのはどう言うことだろう? 給与交渉が下手なのかも?現状に満足しているなど、もっと給与の高い業界に転職しないという選択をしているのかも?
キャリアの選択やそれに伴う状況にはいろいろなパターンがあって、いい悪いではなくそういう選択をしているといえるかもしれない。
Mike Cohnの例
Spotifyの例
マーケットの状況
複数のプロジェクトを担当するSMならSAFeのRTEなどスケーリング方面、技術的に突き抜けてより難しいプロジェクトを担当する方面、開発チームやSMチームのマネージャーになる方面、アジャイルコーチ、DXコーチ、CTCやCECになる方面 これだと言う答えがあるわけではない。皆さんの意見は? CXOになる可能性?キャリアコーチ?ビジネスオーナーとして起業?
ここで言いたかったのは、役職や給与のレベルアップが必ずしもキャリアの成功と結びつかないと言うこと。例えば給与はそのままでも複数チームを持つようになったらそれはキャリアとしての進歩と言える。 コンピテンシーの成長は、キャリアの成長と言えると思う。
ACのキャリア
ICAgileのホワイトペーパーより https://www.agilecoachinginstitute.com/wp-content/uploads/2011/08/Agile-Coaching-Competencies-whitepaper-part-one.pdf
コンピテンシーは四つのエリアに分類される。 ホワイトペーパーは10年前のものだが、マーケットの状況はこのホワイトペーパーで予見された方向に進んでいる。 マーケットへの適用が進み、この四つのエリアのがさらに細分化されるサブドメインへの専門分化が求められるようになると言っていて、 今後これが進むと、なんでもできるACからある分野に特化した、チームの現状に合わせて必要な分野の得意なACも求められるようになるかもしれない。
10年後もSMは求められるのか?
SMの能力開発をマーケットがどのように考えるかによるだろう。企業が求める資質に応じた名前の役割として、例えばトランスフォーメーションに特化したACと言う形になるかもしれない。
Management 3.0 Japan Conference
土曜日にManagement 3.0 Japan Conferenceに参加しました。 日本初開催&フルリモート開催ということで、運営の皆様は準備大変だったと思います。 スピーカーの皆さん始め、関係者の方々、楽しい学びの場をありがとうございました。
登壇者の方の資料を拾える範囲でまとめます。
組織の変化に必要なことは投資ではないだろうか? 三浦 伸明 speakerdeck.com
Management 3.0は組織の対話を促進する 高柳 謙 speakerdeck.com
アカツキにおけるチーム経営の取り組み 湯前 慶大 speakerdeck.com
[事例紹介] リモートと感謝とキズナ 田中 基淳
www.slideshare.netリモート時代の雑談/相談、Peer 1on1の始め方 中村亮介 speakerdeck.com
チームが理想の姿に近づくために掲げる”価値基準”と”行動規範”の楽しい決め方 谷川 能章 speakerdeck.com
2020/09/15追記
参加ブログ・まとめも追加していきます。
Management 3.0 Japan Conference 2020 - Togetter https://t.co/55jCIVzN6J via @togetter_jp #m30jp20
— masafumi takarada (@venus_in_furs) 2020年9月12日
よいカンファレンスだった。もっと勉強したい。| はてなブログに投稿しました #はてなブログ
— すぎい まさかつ (@sugiim) 2020年9月14日
Management 3.0 Japan Conferenceに参加しました #m30Jp20 - HOW TO GO https://t.co/Iobf4OtsVf
Management 3.0 Japan Conference 2020 の参加ブログ書いたよ! Lisette さんのお話と、リモートでの信頼づくり。 #m30Jp20 https://t.co/dAqKPaJUcr
— Kenji Hiranabe (@hiranabe) 2020年9月14日
Management 3.0 Japan Conferenceに参加しました #m30Jp20 - HOW TO GO https://t.co/L32PifzcND
— 幽鬼のかき氷 (@takigawa401) 2020年9月14日